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実験系
・レールガン 一号機 Spec 1.0
・レールガン 二号機 Spec 2.0 / Spec 2.1 / Spec 2.2 / Spec 2.2.1 / Spec 2.2.2
・多段式レールガン Spec 2.0.1
・レールガン 三号機【電磁カタパルト】 Spec3.0~3.2 / Spec3.2.1(NEW @現在更新中)

工作系

レールガン二号機 Spec2.2.2

ここでは、オーグメント方式とよばれるレールガンについて研究を行います。
オーグメント(augment)とは”増大させる”の意味で、磁場を増強させる構造を持つレールガンを、
オーグメントレールガンと呼びます(とある研究論文でそう呼ばれていました)。システムは極めてシンプルです。

加速レールとケーブルが一本の線になるように外部にコイル状に巻きます。
すると外部のレール(ケーブル)でも磁場が発生し、中央の磁場がさらに強くなり、ローレンツ力を高めることができます。
他に、加速レールとは全く別にレールを平行に設置して磁場を強化する方式もあります。

2013/5/10

レールガン本体の構造や材質は2.2.1のままに、外部にケーブルを付け足します。
まず木材から、ケーブルを固定するパーツを作ります。
同じ形の木材を10個切り出し、フライスで全てに溝加工をします。ここにケーブルをはめ、固定させます。
22sqのケーブルに合わせて、12mm×12mmの溝を掘りました。次に、これを本体に固定するための部品を作ります。

5×18×150の樹脂材です。この部分は、強力な磁力反発に耐える必要があるので、ポリカーボネートを使っています。


固定するための穴をあけ、先に木のブロックをネジで固定します。(見栄えを良くするために黒く塗りました)
あとはケーブルを通し、レールガンに固定して改修完了です。

2013/5/18

家が新しくなったこともあり、実験場がガレージからインナーバルコニーへと変わりました。
半分外なので、さら防音対策が厳重になっています。
一回目は、オーグメント方式がどれほど効率を向上させるのかを確かめるため、
各所の設定が前回のspec2.2.1と同じです(※ただし、インダクタ部のケーブルが22→38sqになっています)
銅アーマチャ+スチールウールで試します。いざ実験
以前よりも大きく裂けてました。
さて、気になる初速です。オシロスコープの設定を100ms/divへと変更、
1/10,000,000(0.1μs)単位での計測が可能になりました。電圧が低いせいか、ビット数を下げたためか、
5v(2本目)側にノイズが乗ってますが、重要なところはキッチリ捉えられていました。気になる切断時間は…
491.5μs つまり0.0004915秒、切断距離20smから計算すると、初速は406m/s(25.5J)、祝400m/s越えです。
しかし、残電荷から効率を求めたところ、効率は0.29%、もう少し行くんじゃないかと思ってたのですが、
あまり思うように伸びませんでした。恐らく外部レールがケーブルだったり、
レールガンそのものの精度が低い等の原因が考えられます。

いつもよりワイヤーの跡がくっきりと残っています。歪みもひどくなってきたので、このプロジェクタイルはここでお役御免になります。
銅レールを使って4回目の実験、ここにきて銅レールが急に損傷してきました。
やはり9kJ近いエネルギーに耐えるのは厳しいようです。

2013/5/25

ここからまた地道にプロジェクタイルの改良が始まります。

とりあえずC型プロジェクタイルと名付けました。
アーマチャをプロジェクタイル後部に半分入る形で設置、加速時にアーマチャが外れにくいようにしています。
また、私のレールガンの特徴である小面積レールに対応するため、横倒しにして接触面を増やし、加速しやすくします。
全体で1.31gですが、プロジェクタイルはたった0.38g、後部の銅が0.93gとなっています。
さあ実験です。
前回ほど裂けたりしませんでしたが、反対側に若干穴が空きました。
ちなみにプロジェクタイルが一回で使用不能に…
どうやら射出後も溶け残ったアーマチャが後部にくっついていたようです。
(銅の方が比重は重いため、全体的に重心が後方に移動し、姿勢が垂直になってしまった模様)
そして初速ですが、なんとまたも406m/sでした

しかし今回は質量が大きいので効率が良くなっています。ただし、アーマチャは質量には加えないものとして、計算します。
運動エネルギーは31.3J、使用したエネルギーから計算して、効率は0.36%となりました。
効率化の要因はアーマチャ質量の増大による電気抵抗の低下と思われます。

2013/5/31

spec2.2以降初めてとなるプラズマアーマチャを実験で使用してみました。こちらが今回のプロジェクタイル、
後方の穴にスチールウールを詰め、プロジェクタイルをダイレクトに加速させるようにしました。が、まさかの発射失敗…
気密性が悪いためにプラズマが容易に漏れ出してしまったようです。

2013/6/1

再びハイブリッドアーマチャに戻して実験のリベンジです。

これまでの実験結果から、アーマチャとプロジェクタイルを適正化、アーマチャ質量は0.5g程に設定、
プロジェクタイルは姿勢変動を完全になくすため、進行方向の厚みをさらに減らしています。
プロジェクタイル質量は、今までで最も軽い0.28gとなっています。
今回は違うところを撮ってたので映像はありません(ハイスピード映像はちゃんと撮ってます)
結果です。

裂け方が今までより大きくなり、今までなかった歪みも生じました。比較するとこの通り。
初速ですが、プラズマが同時に到来したらしくいきなり急上昇してる部分もあります。
ズームして見ますと、
イン側に二つ通過点と思わしき点がありました。もし1で計算すると、なんとまたしても406m/sになるのですが、
様々な状態を分析、判断した結果、1ではなく2である可能性が高まってきました。2で計算すると、
初速はなんと610m/s、かなり早いです。ではなぜ2番と判断したのか説明します。
まずアルミ缶、私が注目したのは、裂けた方向です。
まず両サイドの二つ、コカコーラ缶。この二つの上側の裂け方に注目してください。側面では縦方向に裂けているのですが、
上部のドーム状の部分に来たとたん、横方向へと裂ける向きが変わっています。対し、真ん中の(ココア)アルミ缶はそうはならず、
ドーム状の部分もまっすぐに裂けています。触るとわかるのですが、ドーム状の部分は側面よりも固く、
側面よりも裂けにくくなっています。つまり、力のかかり具合が違ったということです。
二つは強度の弱い横方向に力が逃げたのに対し、最後の缶ではそうはならず縦に裂けた…
これは、いつもより大きく、かつ、瞬間的な力がかかったためだと推測できます。
↑この歪みもそれを物語っています。命中した部分が一瞬で勢いよく裂けたことで、上部が引っ張られて歪んだと考えられます。
次は、プロジェクタイルです。
写真では分かりずらいですが、このプロジェクタイル、たった一回しか使っていないのに衝突面が激しく歪んでいるのです。
以前使った立方体のプロジェクタイルがありますね?あれと同じくらいです。しかしあれは、
度重なる実験によって歪んだもので、たった一回で歪んだわけではありません。つまり、今回はいつも以上の力がかかったと考えられるのです。もう一つ考えられるのが、
プロジェクタイルが今までで最軽量の0.25gで、摩擦が少なかったという点です。
もう一つ、判断材料になったものがあります。
これは、アルミ缶の下に高さ調整のために敷いていた木板です。見て分かるように、
アルミ缶を沿うように燃えカスが付着しています。この燃えカスはこの実験で初めて付着したものです。
問題はなぜついたのか?ハイスピードカメラを見返してもプラズマが特別多いとは感じられませんでした。
なら考えられるのは、プラズマの速度です。速度だけで燃えカスの付き具合が変わるのか?とお思いかもしれませんが、
私の場合、アルミ缶がある役割を持っているので、燃えカスの付き方が変わると考えます。それは水です。
もともと、衝撃を吸収するためにアルミ缶の中に水を入れていたものですが、今回は違う役割もになったようです。
今まで見てきてわかるように、プロジェクタイルがヒットしたことで、水が激しく飛び散っていますね?
あそこにヒントがあるのです。プラズマはプロジェクタイルよりも質量が軽いため、
射出後は大きな空気抵抗によって急激に減速します。つまり、プロジェクタイルがアルミ缶に到達しても、
プラズマはまだアルミ缶に到達してない可能性があるのです。勘のいい方ならたぶん気づくかもしれませんね。
つまりつまり、プラズマが到達する前に、プロジェクタイルがアルミ缶を引き裂いたら、そこから水が多量に吹き出るので、
プラズマはアルミ缶とは衝突せず、水とぶつかることになり、急激に冷やされてしまいます。しかしプラズマの速度が速かったら、
プロジェクタイルがアルミ缶を裂く前に到達できるので、燃えカスを付着させることができるのです。
おそらくですが、プロジェクタイルがいつもより早かったために、衝撃波が大きくなり、
プロジェクタイル後方の空気密度がさらに低下したことで空気抵抗が減少したためだと考えられます。
事実、今回の初速の波形を見れば、プラズマが同時に到来したことが確認できます。
これらの状態から分析して、610m/sであるという判断をしました。
まだまだ測定が完璧ではないですね…もっと対策を考えねば…

spec2.2.2での実験はいったん終了、ここで動画にまとめました。

次の実験については、レールガンをまたバージョンアップさせるか、装置周りを改良するか検討中です。

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